筋トレやボディービルディングは、栄養が適切に補給されて初めて筋肉がついていきます。
目的が大会で競技することでも、自身のライフスタイルとして筋トレするにしても、いずれも食事は筋肉をつける上で非常に大切なことなのです。
間違った食べ物を食べていると、目標を達成するのが難しくなります。筋トレの成果を最大限にするためには、食事が重要なのです。
この記事では、筋肉をつけて脂肪を減らす競技であるボディービルディングの食事法を参考にあげながら、筋肉をつけるためには、何をどれくらい食べて、何を避けるべきかを説明します。合わせて、健康上の利点や、1週間のメニューのサンプルをご紹介します。
ボディービルの食事の取り方
ボディビルダーは、体力ではなく外見で判断されるという点で、パワーリフティングやオリンピックのリフティングとは異なります。つまり、バランスの取れた、脂肪が少なく、筋肉質の身体をを目指していきます。
そのために、多くのボディビルダーは、食事を増量期(バルキングフェーズ)と減量期(カッティングフェーズ)に分けて食事を行います。
数ヶ月から数年続く可能性のある増量期(バルキングフェーズ)では、ボディビルダーは高カロリーで高タンパク質の食事を食べて、できるだけ多くの筋肉を得ることを目標にウェイトトレーニングをおこないます(1)。
一方で、減量期(カッティングフェーズ)では、増量期(バルキングフェーズ)で発達した筋肉量を維持しながら、できるだけ多くの脂肪を減らすことを目指します。通常、12〜26週間にわたる食事と運動のプログラムが取られます(1)。
メモ ボディービルのトレーニングと食事は、通常、増量期と減量期の2つに分けられます。増量期(バルキングフェーズ)の目標は筋肉をつけることですが、減量期(カッティングフェーズ)は体脂肪を減らして筋肉を維持することです。
ボディービルの健康上の利点
ボディービルを行うことは、健康良い効果をもたらします。
筋肉を維持または増やすために、ボディビルダーは筋力トレーニング(ウエイトトレーニング)と有酸素トレーニングの両方を行います。
筋力トレーニングは、筋肉のもつ筋力とサイズを増加させます。筋力が高いと、癌、心臓病、腎臓病を含む重大な病気で死亡するリスクを低下することがわかっています(2)。
ボディビルダーが体脂肪を減らすために定期的に実施する有酸素運動は、心臓の健康を改善し、心臓病を発症または死亡するリスクを大幅に低下させます。心疾患は日本人の死因の第2位です。(3、 4)。
運動に加えて、ボディービルダーは栄養も適切に摂取します。
慎重に食事管理をすることで、ボディビルダーはジムでの努力を結果に繋げるだけでなく、健康を維持することにもつながっています。
すべての食品群から、栄養豊富な食べ物を、適切な量で摂取することで、慢性疾患のリスクを大幅に下げることができます(5)。
メモ
ボディービルダーは定期的に運動し、計画された栄養豊富な食事をとります。どちらも多くの健康上の利点があります。
必要なカロリーと栄養素
ボディビルダーの目標は、増量期で筋肉量を増やし、減量期で体脂肪を減らすことです。したがって、増量期ではより多くのカロリーが必要ななります。
どれくらいカロリーが必要?
必要なカロリーを判断するための、最も簡単な方法は、少なくとも週に3回体重を測定し、カロリー計算アプリを使って、何を食べたかを記録することです。
体重が1週間で変わらなかった場合、そのカロリーはあなたの維持カロリーです。つまり、体重は増えず、減らず、そのまま維持されるのに必要なカロリーです。
増量期(バルキングフェーズ)では、カロリー摂取量を15%増やすことをお勧めします。たとえば、維持カロリーが1日あたり3000kcalの場合、増量期では1日あたり3450kcal(3000 x 0.15 = 450)を摂取する必要があります(6)。
増量期(バルキングフェーズ)から減量期(カッティングフェーズ)に移行する場合、代わりに維持カロリーを15%減らします。つまり、1日あたり3450kcalではなく2550kcalを摂取することになります。
増量中に体重が増えたり、減量中に体重が減ったりすると、それに伴い摂取するカロリーも調整する必要があります。そのため、毎月カロリー摂取量を調整すると良いでしょう。
増量期(バルキングフェーズ)で体重が増えるにつれてカロリーを増やし、減量期(カッティングフェーズ)で体重が減るにつれてカロリーを減らして継続的に調整を行います。
このようにして、筋肉をつける増量期では、1週間あたりの平均的な体重の増加が体重の0.25〜0.5%になるように、1日のカロリーの必要量を調整します(26、 6、 27)。
どちらの段階でも、1週間に体重の0.5〜1%を超えて増減しないことをお勧めします。これにより、カッティングフェーズで筋肉を失いすぎたり、バルキングフェーズで体脂肪を増やしすぎたりするのを防止します(7)。
主要栄養素のバランス
必要なカロリーが分かったら、タンパク質、炭水化物、脂肪の摂取量の比率を計算しましょう。マクロバランス、PFCバランスともいいます。
増量期と減量期で必要なカロリーは変わりますが、主要栄養素の比率は変わりません。
タンパク質と炭水化物には1グラムあたり4キロカロリー、脂肪には9キロカロリーあります。
おすすめの摂取バランスは以下のようになります。(6、 7、28):
- タンパク質からのカロリーの25〜30%または1.6–2.2 g/kg/day (0.44-0.55g/kgのタンパク質を3-6回の食事で均等分割して摂取することを推奨)
- 炭水化物からのカロリーの55〜60%または≥3–5 g/kg/day
- 脂肪からのカロリーの15〜20%または0.5–1.5 g/kg/day
増量期(バルキングフェーズ)と減量期(カッティングフェーズ)の両方の比率の例を次に示します。
減量期 | 増量期 | |
---|---|---|
カロリー | 2550 | 3450 |
タンパク質(グラム) | 191〜223 | 259〜302 |
炭水化物(グラム) | 351〜383 | 474〜518 |
脂肪(グラム) | 43〜57 | 58〜77 |
注意:上記は一般的なガイドラインです。詳しくは、あなたの目標に基づいてトレーナーや栄養士に相談して、判断することをお勧めします。
メモ
推奨カロリー摂取量は、増量期と減量期で異なります。体重の変化を考慮して、毎月のカロリー摂取量を調整してください。
食べるといい食品、避けるべき食品
トレーニングと同じくらい、食事はボディービルの重要な要素です。
適切な食品を、適切な量で食べることは、トレーニングから筋肉を回復し、より大きく、より強く成長する上で重要です。
逆に、間違った食品を摂取したり、十分に摂取しなかったりすると、パフォーマンスは低下するでしょう。
食べた方がいい食品と、制限または避けるべき食品の一例は次のとおりです。増量期と減量期で違いはありません。(7)
食べた方がいい食品
- 肉、鶏肉、魚:サーロインステーキ、牛ひき肉、豚ロース肉、鹿肉、鶏の胸肉、サーモン、タラ
- 乳製品:ヨーグルト、カッテージチーズ、低脂肪ミルク、チーズ
- 全粒穀物:パン、シリアル、クラッカー、オートミール、キヌア、ポップコーン、米
- 果物:オレンジ、リンゴ、バナナ、ブドウ、梨、桃、スイカ、ベリー
- でんぷん質の野菜:ジャガイモ、トウモロコシ、グリーンピース、キャッサバ
- 野菜:ブロッコリー、ほうれん草、葉物野菜、トマト、インゲン、キュウリ、ズッキーニ、アスパラガス、ピーマン、きのこ
- 種子とナッツ:アーモンド、クルミ、ヒマワリの種、チアシード、フラックスシード
- 豆類と豆類:ひよこ豆、レンズ豆、インゲンマメ、黒豆
- オイル:オリーブオイル、亜麻仁油、アボカドオイル
制限または避ける食品
食事はバランス良くとる必要がありますが、制限したほうが良いものもあります。
- アルコール: アルコールは、過剰に摂取した場合、筋肉を増やして、脂肪を減らすのを妨げる可能性があります(8)。
- 砂糖:カロリーはたくさんありますが、栄養素はほとんどありません。砂糖を多く含む食品には、キャンディー、クッキー、ドーナツ、アイスクリーム、ケーキ、ソーダやスポーツドリンクなどです。(5)。
- 揚げ物:炎症を促進し、過剰に摂取すると病気を引き起こす可能性があります。魚のフライ、フライドポテト、オニオンリング、ポテトチップス、フライドチキンなどです。(9)。
直接的ではないですが、ジムに行く前に、適さないものもあります。消化を遅らせ、トレーニング中に胃の不調を引き起こす可能性のある食品は下記です。
- 高脂肪食品:高脂肪の肉、バター食品、濃厚なソース、クリーム
- 高食物繊維食品:豆やブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科の野菜
- 炭酸飲料
サプリメント
多くのボディビルダーは栄養補助食品を摂取していますが、有用なものもあればそうでないものもあります(10、 11)。
有効性が高いサプリメントは次のとおりです。
- ホエイプロテイン:タンパク質の摂取量を増やしたい時にとても便利です。
- クレアチン:クレアチンは、ウエイトを持ち上げられる回数を1〜2回増やすために必要なエネルギーを筋肉に供給します。(12)。
- カフェイン: 倦怠感を軽減し、活力を増やします。サプリメント、コーヒー、お茶などから摂取できます(13)。
他に、マルチビタミンミネラルは、減量期でカロリー摂取量を制限している場合に役立つことがあります。
メモ
食事は多様な食品群からバランス良く摂取する。アルコール、砂糖を加えた食品、揚げ物は避けるか制限しましょう。補助食品として、ホエイプロテイン、クレアチン、カフェインを活用しましょう。
食事メニューのサンプル
ボディービルダーの食事は、同じものばかりで、飽きると思っている方もいらっしゃるかも知れません。
従来のボディービルの食事は同じものばかりで、必須ミネラルとビタミンの摂取が不十分になる可能性がありました(14)。
これを避けるために、栄養素を十分に満たすよう幅広い食品を取る必要があります。
筋肉を増やすために、食事には毎食20〜30グラムのタンパク質が含まれている必要があります(15)。
増量期では、必要カロリーは減量期と比べてとっても多くなります。
減量期では、水分が多く、量が多いけれども、カロリーは低い食品を多く取ると良いです。
参考として、下記に1週間のメニューの例を書いてみます。
月曜日
- 朝食:スクランブルエッグ、マッシュルーム、オートミール。
- スナック:ブルーベリー、低脂肪カッテージチーズ
- ランチ:ハンバーガー、白米、ブロッコリー
- スナック:プロテインシェイクとバナナ
- 夕食:サーモン、キノア、アスパラガス
火曜日
- 朝食:ピーナッツバター、ラズベリーを添えたプロテインパンケーキ
- おやつ:ゆで卵とりんご
- ランチ:サーロインステーキ、サツマイモ、ほうれん草のサラダ
- スナック:プロテインシェイクとクルミ
- 夕食:サラダチキンと、マリナーラソースのパスタ
水曜日
- 朝食:卵、じゃがいも、チキンソーセージの炒め物
- スナック:ギリシャヨーグルトとアーモンド
- 昼食:鶏胸肉、玄米、きのこの炒め物
- スナック:プロテインシェイク、ブドウ
- 夕食:サバ、玄米、サラダ、フレンチドレッシング
木曜日
- 朝食:全粒粉トルティーヤとチキン、卵、チーズ、サルサソース
- スナック:グラノーラ、ヨーグルト
- ランチ:鶏胸肉、焼いたじゃがいも、サワークリーム、ブロッコリー
- スナック:プロテインシェイクとミックスベリー
- 夕食:玄米ごはんと、鶏肉、卵、ブロッコリー、エンドウ豆、にんじんの炒め物
金曜日
- 朝食:オートミールとブルーベリー、イチゴ、ギリシャヨーグルト
- スナック:ジャーキーとミックスナッツ
- ランチ:魚の切り身、レモン、黒豆とピント豆、季節の野菜
- スナック:プロテインシェイクとスイカ
- 夕食:牛ひき肉、とうもろこし、玄米、グリーンピース、インゲン
土曜日
- 朝食:ローストチキンと卵、とうもろこし、ピーマン、チーズ、サルサソースを全粒粉トルティーヤで巻いたもの
- スナック:クラッカーとツナ缶
- ランチ:魚の切り身、ポテト、ピーマン
- スナック:プロテインシェイクとりんご
- 夕食:牛肉のサイコロステーキとご飯、黒豆、ピーマン、チーズ
日曜日
- 朝食:目玉焼きとアボカドを乗せたトースト
- スナック:プロテインとアーモンドバター
- ランチ:じゃがいもとインゲン、焼いた豚ロースステーキ
- スナック:プロテインシェイクとイチゴ
- ディナー:ミートボール、マリナーラソースとパルメザンチーズのパスタ
メモ
さまざまな食品からバランス良く摂取しましょう。各食事には20〜30グラムのタンパク質が含まれているようにしましょう。
注意点
ボディービルディングは健康に良い効果がありますが、いくつか気をつける点があります。
体脂肪を低くしすぎると睡眠と気分に悪影響を与える可能性がある
ボディービルの競技のために、体脂肪率をとても低い値(5-15%)に落とすことがあります。(14、 16)。
この低い体脂肪率は、低いカロリー摂取と相まって、睡眠の質を低下させ、気分に悪影響を及ぼし、競争に至るまでの数週間、さらには数週間後に免疫系を弱めることが示されています(1、 17、 18、 19)。
その結果、QOLを低下させ、あなたの周りの人々に悪影響を及ぼし、病気にかかりやすくする可能性があります。
ステロイドホルモンの使用は危険
すべてではありませんが、多くの筋肉増強サプリメントは、アナボリックステロイドなどのパフォーマンス向上薬を使用したボディビルダーによって宣伝されています。
宣伝されているサプリメントを服用することで、同じくらいの筋肉をつけることができると多くの購入者に誤解させます。
そのため、多くのボディビルダー、特にトレーニングの始めたての人は、非現実的な期待を抱きます。この期待と実際のトレーニングして自然に得られた結果とのギャップが不満につながり、最終的にはアナボリックステロイドを試してみたいという衝動につながる可能性があります(20、 21)。
しかし、ステロイドホルモンは非常に不健康であり、いくつかのリスクと副作用が報告されています。
アナボリックステロイドを使用すると、心臓病のリスクが高まり、生殖能力が低下し、うつ病などの精神障害や行動障害を引き起こす可能性があります(22、 23、 24、 25)。
メモ
競技の準備をするときは、起こりうる副作用に注意してください。また、サプリメント広告に使われている画像や体格は、非常に不健康なアナボリックステロイドを使用しないと達成できない可能性があることを覚えておきましょう。
まとめ
ボディービルは、運動能力ではなく、筋肉の多さと脂肪の少なさで判断されます。
目標の達成のためには、定期的なトレーニングと計画された食事が必要です。
食事には、栄養価の高い食品、毎食20〜30グラムのタンパク質をとる必要があります。また、アルコールと揚げ物、砂糖の多い食品は制限する必要があります。
これにより、筋肉をつけて、健康的な食生活も送ることができるでしょう。
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